進行形をどう考えるか

例えば、I am always loving you.という文があった時、次のような解釈が成り立つようです。

A. この文は、amが定動詞。「私」が「あなたを愛している」状態であることを表すA=B構文。

B. この文は、「am loving」というbe動詞+現在分詞でひとまとまり。目的語がyouであるA→B構文。この場合、そのまとまりの中にalwaysという要素が入ってくるのをどう説明するかという問題が存在します。

学校では、現在分詞が最初に出てくるのが進行形なので、「be動詞+現在分詞」をひとまとまりにして教えるのがやりやすいようですが、そのうちに現在分詞のみの用法が出てくるため、徐々に切り離すように教えていくのが得策とされるようです。つまり、最初はBで教えますが、やがては現在分詞を切り離してA寄りの解釈になるということです。

おそらく、最初のうちは定動詞としての動詞しか扱わないため、現在分詞のように、定動詞ではないけれど動詞の性質を持つものが出てきたときに、学習者が混乱してしまうということがポイントだと思います。

やはりどこかから、定動詞とそうでない動詞との区別を教えていかないといけないのだろうと思量されます。それを踏まえた上で、ここでは、be動詞+現在分詞で述語動詞句を作ると考えて話を進めていきます。上記の例文のように、そのまとまりの中に別の要素(例文ではalways)が入り込むことがあるという問題は残りますが、それについては別途考えたいと思います。

進行形の意味するところ

 さて、学校で習う英語では、「現在形」「過去形」などと並んで「現在進行形」という言葉を用い、あたかも時制の一つのように進行形が扱われます。しかしあくまでも英語の進行形と言われるものは、「進行相」を表すものであり、時制とは切り離されたものです。

「進行相」を表すとは書きましたが、実は動詞によって表す意味が異なります。その意味では、形だけを問題にして進行「形」という言い方をするのは合理的かもしれません。問題は、進行形がどんな意味を表すかを理解することだと思います。以下ではbe動詞+現在分詞という形を進行「形」として述べていきます。

 ある程度の時間をかけて行われる動作や変化を表す動詞であれば、その進行形は動作や変化が継続中であることを表します。

He is reading a book. 「彼は本を読んでいる」
The field of this technology is growing fast. 「この技術の分野は急速に成長している」

 瞬間的な動作であれば、進行形は動作が反復して行われていることを表します。次の例文で出てくるjumpは比較的一瞬の動作なので、それを進行形にするとジャンプを繰り返していることを表すのです。

He is jumping around. 「彼はそこらを跳ね回っている」

 arriveのような到達点のある動詞であれば、進行形は到達しつつあることを表します。dieという動詞も、進行形では「死に向かいつつある」という意味になり、決して「繰り返し死んでいる」ということではありません。

The train is arriving soon.「電車はまもなく到着する」
He is dying.「彼は死に瀕している」

 動詞の持つ意味合いから進行形の意味するところを分類してきましたが、英語には通常、進行形にならない動詞があります。それについては別途見ていきたいと思います。

英語の相について

 言語学では、動作などの時間的局面をとらえて文法的に表されたものを、相(アスペクト)とよびます。ある動作が今も継続しているのか、すでに終わっているのか、といったことをどのような形で表すのか、という話です。

 英語で相を表すのが、中学校などで習った「進行形」と「完了形」です。これらは相を表すものなので、時制とは独立しています。「述語動詞句の形」では、時制と組み合わせて説明していますが、相と時制は別物と理解するのがよいと思います。

 進行形が進行相(現在、動作が進行している)、完了形が完了相(動作がすでに完了している)を表す、と単純に説明できればいいのですが、案外そうもいきません。動詞が持つ意味との組み合わせなどにより、さまざまな相を表します。

 ちょうど、日本語でも、「~ている」の形がいろいろな意味を持つことを考えていただけばよいと思います。

「彼は今、手紙を書いている」(継続相)
「パソコンが壊れている」(結果相)

 日本語の「~ている」が英語の進行形だ、などと短絡的に覚えてしまうと、2番目の文などはうまく英語に訳せません。形と意味と、必ずしも1対1には対応しないところをきちんと理解していくのが大切だと思います。

 まずは進行形の意味するところから見ていく予定です。