言語学では、動作などの時間的局面をとらえて文法的に表されたものを、相(アスペクト)とよびます。ある動作が今も継続しているのか、すでに終わっているのか、といったことをどのような形で表すのか、という話です。
英語で相を表すのが、中学校などで習った「進行形」と「完了形」です。これらは相を表すものなので、時制とは独立しています。「述語動詞句の形」では、時制と組み合わせて説明していますが、相と時制は別物と理解するのがよいと思います。
進行形が進行相(現在、動作が進行している)、完了形が完了相(動作がすでに完了している)を表す、と単純に説明できればいいのですが、案外そうもいきません。動詞が持つ意味との組み合わせなどにより、さまざまな相を表します。
ちょうど、日本語でも、「~ている」の形がいろいろな意味を持つことを考えていただけばよいと思います。
「彼は今、手紙を書いている」(継続相)
「パソコンが壊れている」(結果相)
日本語の「~ている」が英語の進行形だ、などと短絡的に覚えてしまうと、2番目の文などはうまく英語に訳せません。形と意味と、必ずしも1対1には対応しないところをきちんと理解していくのが大切だと思います。
まずは進行形の意味するところから見ていく予定です。




