述語動詞句の後に主述の関係を含む構文3

・to不定詞

I cannot allow you to behave like that.
私はあなたがそのようなことをするのを許すことはできない。

「許す」の目的語は「あなた」ですが、そのあとのto不定詞は「あなた」の動作となります。あえて「あなた」が目的語であることを意識すると、「私はあなたを(そんなことをするのを)許すことはできない」となるでしょうが、そんなことをする動作主はあなたですから、「あなたがそんなことをする」全体が許すの目的語のようになります。

 さて、このタイプのものは、定動詞の後の主述関係をthat節で書き換えることができるものと、できないものとがあります。例えばthinkを使った場合は、以下のような書き換えが可能です。

I think him to be honest.彼は正直だと思う。
I think that he is honest.彼は正直だと思う。

 一般的に、that節を使った場合はより客観的な認識を表すそうです。つまり、後者は、「彼が正直だ」という証拠や証言をもとに発言しているというニュアンスです。

 最初のallowを使った例文は、that節に書き換えることはできません。他にも、enable(可能にする)、forbid(禁じる)、like、wantなどが書き換えられないグループとなります。

I want you to come soon.すぐに来てほしい。
*I want that you will come soon.(*は非文を表す)

 次の例文は、「wait for」が裸の名詞を取る他動詞のような働きをしています。ちなみに、前置詞forは学校で習うところの「to不定詞の意味上の主語」を表すこともあります。このことについては追って触れたいと思います。

I will wait for you to come.あなたが来るのをお待ちしています。

述語動詞句の後にitを含む主述関係が現れる文

述語動詞句の後に主述の関係を含む構文2

動詞の原形

 定動詞の後ろに主述の関係を持つものが来る場合、その述語に当たるものが動詞の原形で現れるものがあります。大きくは使役と知覚の2パターンです。

He won’t let anyone enter the room.
彼は誰も部屋に入れようとしない。

 このletは、原形不定詞を取る使役動詞です。ここではanyoneがenterの動作主となっています。使役を表す動詞には、後ろに動詞の原形ではなく、to不定詞をとるものもあります。私は高校時代、「ハムレットの焦げ付き」と習いました。つまり、have, make, letは原型不定詞、cause, getはto不定詞ということです。他にもいろいろ覚え方はあるようですが。

 知覚動詞は、see, hearといった動詞に加えて、look at, listen toのように前置詞を取る動詞も使われます。また、feelも用いられます。

I saw him dance on the floor.
私は彼がフロアで踊るのを見た。

She listened to them sing in English.
彼女は彼らが英語で歌うのを聞いた。

 前回取り上げた現在分詞を使った形との違いとしては、現在分詞を使った場合は進行中であるその動作の一部、不定詞を使った場合はその動作の全体を見たり聞いたりしたと理解しておけばよいでしょう。

述語動詞句の後に主述の関係を含む構文3